「南米の心臓」パラグアイに「経済韓流」の胎動

韓国月刊中央2013年8月号記事

「南米の心臓」パラグアイに「経済韓流」の胎動

GPF・IDPPS主催国際カンファレンスで韓国経済開発モデルが注目…

2008年から北部チャコ地域に「セマウル運動」を移出し800世帯の職場創出も

パラグアイに経済韓流の風が吹いている。8月15日出帆するパラグアイ新政府は、6月11日グローバルNGO団体であるグローバル・ピース財団(GPF)と「パラグアイ開発研究所」(IDPPS)が共同主催した国際カンファレンスで、パラグアイの大規模国土開発の青写真と関連した、ロードマップを発表した。特にパラグアイ新政府は、意識改革運動が基盤となった韓国の「セマウル(新しい村)運動」に注目している。

中南米の心臓部に位置するパラグアイは貧しい国である。国土面積は韓半島の約1.8倍にもなるが、人口はわずか650万人である。一人当たりのGDPは3829ドル(2012年基準)だ。全体の人口の39%以上が農業に従事しており、貧民率は40%に達する。

この国も一時、豊かな時代があった。1811年スペインから独立したパラグアイはアルゼンチンの干渉を排除するために鎖国政治を行った。しかし、19世紀中盤カルテス・アントニオ・ロペス(1844~1862)が鎖国政治を廃し新文物を受け入れながら、この国は最高の繁栄期を迎えた。当時、英国企業を通じて中南米大陸に最高の蒸気機関車を運営していたのもこの時代であった。当時、首都アスンシオンを出発した蒸気機関車はアルゼンチンまで運行していた。中南米最初の大陸間横断列車だった。しかし、1864年から6年間起こった3国同盟(アルゼンチン・ブラジル・ウルグアイ)戦争は、この国に黒い影をもたらした。首都が陥落し、多数の国民と領土の1/4を失うと同時に、過去の栄華も朽ち果ててしまった。

地球上で最も遠い国の中の一つであるパラグアイは、ソウルから飛行機で30時間もかかる。アスンシオンは国が経てきた歴史の栄衰をそのまま感じることができる。19世紀に建てられた古風な蒸気機関車の駅が、旧都心の真っ只中に原型がそのまま残っているが、汽車が止まり長い年月が流れた。古びた歴史の前には、貧しい人々が狭苦しく暮らしながら軒を並べている。日中も交通渋滞が激しい都心道路には、貧しい子供達が街を彷徨う。埃にまみれながら、道路に止まっている自動車の窓に水をかけ、小銭を要求する子供達の姿がしばしば目に付く。

しかし、最近パラグアイでは鮮明に変化している動きがある。アスンシオンの新市街地側に高層ビルが建ち、大型スーパーマーケットの前は大きな荷物を持って出てくる人々で賑わっている。他の南米国家も同じように貧富の差は激しいが、この国は今年10%台の経済成長率が予想される。コトラ(KOTRA)分析によれば、これは、今年の中南米国家中最も高い成長率に該当する。パラグアイ経済の核心事業である農・牧畜業が活性化し、公共建設投資が活力を帯び、経済成長に対する期待価値も一際高くなった。去る4月21日、パラグアイ大統領選挙では保守政党であるコロラド党候補のオラシオ・カルテス(56)が当選した。新自由主義を擁護する実業家出身のカルロス大統領当選者は、8月15日就任予定である。パラグアイ国民は、彼が沈滞したパラグアイの経済に活力をもたらしてくれると期待している。19世紀、栄光の歴史を象徴する鉄道をもう一度結び、道路を再整備し、古い建物を改装するなど、経済開発にも加速度がつく展望である。

パラグアイの経済開発に対する期待感を反映する国際行事が、6月11日、アスンシオンで開かれた。韓国人、文顯進が率いる国際NGO団体であるグローバル・ピース財団(以下GPF)とパラグアイ開発研究所(IDPPS:Instituto de Desarrollo del Pensamiento Patria Sonada)が共同主催した国際カンファレンスである。「統治(Governance)と道徳そして開発」という主題で開かれたこの行事は、パラグアイを含め中南米地域国家の意識改革運動と、外国投資誘致を通し、経済跳躍の為の開発ロードマップを提示する場であった。

6月11日パラグアイ、アスンシオンにて、GPFとIDPPSシンクタンクが共催した「ガバナンスと道徳そして経済開発」国際カンファレンスに参席した重要人物達。左からカルロス・メサ前ボリビア大統領、ビニシオ・セレソ前グアテマラ大統領、トマス・フィールドパラグアイGPF会長、文顯進グローバルGPF議長、パラグアイ最高裁判事であったホゼ・アルタミラノ(IDPPS会長)、フアンカルロス・ワスモシ前パラグアイ大統領、エルネスト・サムペル前コロンビア大統領、アルバロ・コロン前グアテマラ大統領。

6月11日パラグアイ、アスンシオンにて、GPFとIDPPSシンクタンクが共催した「ガバナンスと道徳そして経済開発」国際カンファレンスに参席した重要人物達。左からカルロス・メサ前ボリビア大統領、ビニシオ・セレソ前グアテマラ大統領、トマス・フィールドパラグアイGPF会長、文顯進グローバルGPF議長、パラグアイ最高裁判事であったホゼ・アルタミラノ(IDPPS会長)、フアンカルロス・ワスモシ前パラグアイ大統領、エルネスト・サムペル前コロンビア大統領、アルバロ・コロン前グアテマラ大統領。

韓国型経済開発を模範にする

この日の行事はペテリコ・フランコ現パラグアイ大統領を含め政府閣僚、中南米各国の経済人など、400名が参席し、今回のカンファレンスに対して熱い関心を示した。特にこの席では南米各国の前大統領6名が参席し注目を集めた。ファンカルロス・ワスモシとラウル・クーバス前パラグアイ大統領をはじめカルロス・メサ前ボリビア大統領、エルネスト・サンペル前コロンビア大統領、ビニシオ・セレソとアルバロ・コロン前グアテマラ大統領などである。彼らは「ラテンアメリカ大統領の使命(LAPM:Latin America Presidential Mission)」のメンバー達で、この会合には南米各国の前職大統領19名が参加している。

この会合は2012年12月GPFが米国アトランタで主催した行事の時に創設された。 LAPMは中南米の統合的発展に力量を集中するだけでなく、各国指導者の不正と腐敗の清算、歴史的な葛藤をもたらした南米・北米を和合の道に導くなどを目標にしている。

今回の会議に参席したビニシオ・セレソ前グアテマラ大統領は、「南米の最も慢性的な社会問題は少数特権層だけが、富を独占し貧富の差を深化させていること」だとし、「任期を終えたこの地域の前職大統領達が倫理的、道徳的に南米の慢性病を解決するために LAPMを結成することになった」と説明した。彼はまた、「南米で最も貧しい国の一つであるパラグアイの変化が、南米の改革に大きな象徴性を付与する事ができる」と「特に韓国はパラグアイの変化に良いモデルとなるだろう」と語った。

パラグアイの最近数年間の発展が過去20年間の発展よりも速い

韓国-パラグアイ間、シナジー(Synergy)を創出できる多様な協力モデルを構想できるはずである。

 

この日のカンファレンスに参席した韓国側関係者は、パラグアイ駐在コトラ職員らとウリ銀行、新韓金融グループ、IBK企業銀行、KORAIL(韓国鉄道公社)、韓国鉄道施設公団など、10数名である。 文顯進GPF会長は、この日の基調演説で「日本の植民地からの開放後、まさしく戦争で全てが灰になった韓国が僅か数十年で世界10位圏の経済大国に発展したことに注目しなければならない」とし「パラグアイが韓国と協力関係を持つべき根本的な理由は、韓国の経済開発モデルがパラグアイに適用可能なモデルであるため」と語った。

パラグアイを初めとして南米の政・財界人らがNGO団体であるGPFの主催する行事に多数が集まった理由は何か。GPF関係者らによれば、その背景は次の通りである。

GPFは2008年、パラグアイ政府教育文化省と承認文書(MOU)を結び、パラグアイの国家開発ビジョンと青写真を提示するために、パラグアイ開発研究所であるIDPPSを設立し運営してきた。この研究所は、200数名のパラグアイ前職官僚及び、学者が参与し、パラグアイの開発青写真と共に、中南米全体の統合的発展を模索している。

GPFは、パラグアイ北部のチャコ地域に68万ヘクタール(忠清南道程の面積)規模の土地を中心にパラグアイ国土開発モデルを具体的に実行している。(チャコ地域はパラグアイ北東部のアルトパラグアイ州に属する)ここは統一教が1990年に購入した土地で現在、ビクトリア社が管理している。チャコ地域は、パラグアイ内でも最も貧困な地域に数えられるが、世界最大の生態保全地域で、豊富な天然資源と農業生産の潜在性が高い地域として評価されている。

文顯進会長は「チャコ地域開発にパラグアイの未来が懸かっている」としながら、「パラグアイの可能性をチャコ地域の人口6000名の小さな都市であるプエルト・カサド(Puerto Casado)で先がけて試み、良い結果を得た」と語った。

1.パラグアイの首都、アスンシオンにある汽車駅に居住する野宿者 2.チャコ地域のプエルトカサド地域の学生達が言語教育を受けている。 GPFは休みになると自願奉仕者を送り、この地域の子供達の言語学習を手伝う 3.カサド地域民が養殖場を作るために草を刈っている。

1.パラグアイの首都、アスンシオンにある汽車駅に居住する野宿者
2.チャコ地域のプエルトカサド地域の学生達が言語教育を受けている。 GPFは休みになると自願奉仕者を送り、この地域の子供達の言語学習を手伝う
3.カサド地域民が養殖場を作るために草を刈っている。

韓国はインフラ建設に効果的な方法を持つ国

プエルトカサドは、チャコ地域内でも最も深刻な貧困地域で、腐敗と犯罪が蔓延する場所として数えられる。GPFとIDPPSは、2008年からこの地域の市庁とパートナーシップを結び、貧困退治プロジェクトを稼動させてきた。チャコ開発連合を設立し、製パン工場と野菜農場を作り、住民らの職場を創出して、生活文化改善を助けた。住民の意識改革運動と共に、養殖場と有機農農場設立、都市美化作業も行った。その結果、800世帯に新しい職場が生じ、この地域は活気溢れる地域に変身した、というのがGPF関係者の説明である。IDPPSがこの都市に植えつけた意識改革・開発モデルは、1970年代、韓国の農村で実践した「セマウル運動」であった。

2010年10月には、アスンシオンでGPFとIDPPSが共同開催したグローバル・ピース・カンファレンスが開かれた。この席でネパールのパンタ・ナバラス教授は「韓国のセマウル運動を如何にして、ネパールで融合させ変化をもたらすか」をテーマに講義し、大反響を呼んだ。パンタ・ナバラス教授は当時、キムチョン大学教授兼セマウル(新しい村)運動会長として活動していた。IDPPSメンバーらはパラグアイに韓国の開発モデルを融合させるために、更に関心を注ぐようになった。

このカンファレンスで、発表者として参席したパラグアイのクスタボ・レイテ新政府引継ぎ委員は「パラグアイの国土の95%が未開発地域で、インフラ開発と発展が60年前の状況で止まっている」「これから国家インフラ開発と発展の為に、更に多くの外国投資を受ける」と明らかにした。

一方、韓国側代表として参席したソン・ハクレ前韓国道路工事社長は、韓国戦争以降国家再建の姿を上映する時間を持った。南米の指導者らは戦争以降、疲弊した韓国に高速道路が建設され、ビルが建ち、鉄道が走る様子が記録された映像を真摯な姿で見守った。

動画上映終了後、発表者のソン前社長は「京釜高速道路とKTX(国鉄)建設事業を成功させた韓国は、国家インフラ建設で最も失敗の少ない国家」であり「韓国のインフラ建設関連の企業が、現在、パラグアイの鉄道再建事業に対して妥当性調査をしているなど、両国間の経済協力方案が水面下で進行中」だと明らかにした。

4月のパラグアイ大統領選挙で政権交代に大きな役割を果たした、リリアン・サマニエゴコロラド党党首も、韓国に対し関心を表示した。

彼女は「韓国の『セマウル運動』を適用した、プエルト・カサド地域の変化に深い感銘を受けた」とし、「特に韓国人の経済開発過程と、教育に対する熱情をパラグアイのモデルにしたい」と語った。

最近数年の発展が過去20年の発展を凌駕

1975年、1万ドル相当の医薬品を無償援助した以降も、韓国の対パラグアイ無償援助は持続的に拡大してきた。1991年から2007年まで、17年間で総額1707万ドル相当が支援され、各種分野の研修生招請、専門家及び奉仕団の派遣など、対パラグアイ技術協力も活発に行われた。2009年には中南米地域で最初のKOPIAセンター(パラグアイ農業技術センター)が設立された。2012年には、コトラが中小企業の海外新興市場開拓、新規市場開拓の過程で、パラグアイ貿易官を改めて配置する程、韓国政府もパラグアイ市場を注視している。現地で会ったコトラのキム・ユンヒ、アスンシオン貿易官長は「パラグアイは小さな市場だが、投資拠点として周辺国への進出可能性を勘案すれば、単に人口規模だけで判断できない市場」だと説明した。

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彼の説明によれば、パラグアイは地政学的にブラジル・アルゼンチン・チリ・ボリビアと国境が接しており、道路、鉄道、港湾などインフラが構築されれば、南米の中心部になる。ブラジルやアルゼンチンなどの周辺国に比べ、低い税率(法人税10%)、安い人件費なども長所であり、昨年パラグアイの外国人投資者は前年よりも27%も増加した。南米共同市場(MERCOSUR)関税率を活用し、パラグアイの工場で生産した製品をブラジルに輸出する企業も増えている。

キム官長は「パラグアイのここ数年間の発展が、過去20年間の発展よりも速い」「最近パラグアイ内でも、韓国に対する認識が非常に良くなっているように、両国間のシナジー(Synergy)を創出できる多様な協力モデルを構想できるであろう」と語った。

文顯進GPF会長は、現在南米の経済状況と今後の発展方案に対して、特別な関心を表明した。今回の行事の基調演説で、彼は「南米開発の前提条件は、イベリア半島の植民地支配により、根深く残ったこの地域の封建主義文化の改革である。スペインとポルトガルがあるイベリア半島は、ヨーロッパの中でも宗教改革とルネッサンスの精神的改革の影響を受けずに、封建主義が最も長く続いてきた」とし「南米が発展する為には、何よりも意識改革が先行しなければならない」と強調した。

文会長のこのような発言は、南米は形式的に民主主義と自由市場経済を受け入れたが、事実上この地域に、まだ封建主義の残骸が残っているという意味だ。封建主義は甚だしい貧富格差と腐敗、そして政治的混乱を招来して、外国資本の投資を原則的に妨害する閉鎖的な環境を作り出した。

文会長は「指導者達の意識改革を促求し、真なる民主主義と市場経済が花開く文化を造成しなければならない」と語った。そのために、彼は「南米の心臓とも言えるパラグアイの発展の為に、韓国政府と企業が、戦略的な投資をしてくれる事を期待する」と付け加えた。それは、天然資源が不足する韓国の立場からも、持続的な経済成長の為に必要な事でもある。

オラシオ・カルテス、パラグアイ大統領当選者

「韓国企業、多様な職場提供に期待する」

26企業を従えた実業家出身…鉄道・道路・港湾などSOC事業に外国人投資誘致意志を表明

去る6月11日アスンシオン市の自宅で月刊中央のインタビューを受ける オラシオ・カルテスパラグアイ大統領当選者(写真-ニューシース)

去る6月11日アスンシオン市の自宅で月刊中央のインタビューを受ける
オラシオ・カルテスパラグアイ大統領当選者(写真-ニューシース)

「我が国の国境にはイグアスの滝がある。世界の七不思議の中の一つである。中国はイグアスの滝まで高速鉄道が必要だという。しかし、このプロジェクトはパラグアイ政府だけでは出来ない。このような事案に対し、外国の国家や企業が投資すれば開発時に出る付加収益をその国に十分に持っていくことができると考える」

去る4月21日、パラグアイ大統領選挙で45.91%という得票率を収めた当選者オラシオ・カルテス(56)大統領当選者は、8月15日就任を前に慌ただしい日々を送っている。カルテス当選者は、26の企業を従えた実業家の出身で、2009年保守党であるコロラド党に入団した。カルテスの当選でパラグアイは、ルゴ大統領の執権以降、5年ぶりに左派政権から右派政権の再執権に成功した。

去る6月11日、グローバル・ピース財団(GPF・会長文顯進)の仲立ちで、オラシオ・カルテス当選者にアスンシオン市にある彼の自宅で会った。アスンシオンでも、最も豪華な地域として数えられているエスパニャに位置する当選者の自宅は、とても大きな鉄門と、2000坪余りの大地の上に造成された鬱蒼とした庭園が目を引いた。

カルテス当選者は、地球の反対側から訪ねてきた記者を抱擁しながら嬉しそうに迎えてくれた。インタビューは約20分間、パラグアイ公用語であるスペイン語の同時通訳で進行した。

彼は「パラグアイ新政府は経済開発の為に、全ての国に門を開放する」とし、「特に韓国の経済発展モデルに関心がある」と語った。彼はまた、「朴槿恵(パク・クネ)大統領から招請を受ければ喜んで韓国を訪問する」とも語った。彼は予定したインタビューの時間が過ぎても、最後の質問まで誠意を込めて答えてくれた。以下は彼との一問一答。

 

「貧困率を減らす事が、国政運営の第一目標」

パラグアイ国民が、新大統領に対する期待が大きいようだ

国政運営の優先順位を何処におくのか

「パラグアイは、常に『南米の心臓』と呼ばれきた。しかし、その心臓はまだ拍動していない。私が選挙遊説時に話したように、私達は資源が豊富で、農業を営むに良い淡水と良い天候、雪や地震といった災難がない広大な土地を持つが、残念な事に650万名に過ぎない低い人口密度に、40%を超える貧困率を抱えている。このために資源が豊富な国でありながら、この国で仕事を持てず、国民が他の国に去ってゆく。貧困を輸出しているわけだ。新政府の最も大きな目標が貧困数値を減らす事にある」

貧困率を減らす為に、具体的にどのような努力をするつもりか

「これまで停滞してきた道路・鉄道・港湾など、インフラ建設を積極的に推進する考えだ。そうなれば職場も増え、沈滞していた経済発展も速度が増すと考える。パラグアイが南米の心臓となるように経済成長に邁進する計画だ。中南米国家の情勢は大きく二つに分けられる。ベネズエラ、キューバなど、米国をはじめとする西側世界と葛藤関係をもたらして来た左派ベルトと、ブラジルを中心に対外交易を通した経済成長主義を追求してきたもう一方の側だ。去る3月、南米左派ベルトの中心であったベネズエラのチャべス大統領が死去し、強硬勢力だった左派路線は次第に力を無くしていくという展望も出ている。パラグアイの新政府も、中道右派を掲げる保守政党所属の候補が執権することになり、新自由主義を標榜する政策を展開するものと予想している」

インフラ建設の為の支援は、どのように用意するつもりか

「現在、パラグアイは過去のいかなる時よりも、世界の様々な国の関心を一身に受けている。日本の企業をはじめスペインなど、ヨーロッパ国家もラブコールを送っている。私が知る限りでは、韓国のキア自動車の部品工場もパラグアイに出来る予定があるようだ。パラグアイは、この全ての国に積極的に門を開放する計画だ。国家発展の、最も大きい原動力は職場創出である。韓国をはじめとして、我が国に投資する多くの企業が、パラグアイ国民の為に、質の高い職場を提供してくれる事を期待する」

パラグアイに投資する企業や国家は、どのような恵沢を受けられるのか。

「我が国は、水力資源が豊富な国だ。人口一人当たり、6388kwhの電力を生産する。これは、世界で一番高い水準である。ブラジルと合作で運営するイタイプ(Itaipu)水力発電所は、出力容量が1万4000mwで、中国のサンサダムが作られるまでは、世界一のダムだった。我々は溢れる電力を国家開発資源として活用するために、あらゆる電力を構想している。低い電力費用を活用する産業団地を作り、パラグアイに入ってくる投資国や企業に、非常に安いコストでエネルギーを供給してあげられる。この他に彼らが道路を作り、港湾を建設し得られる付加収益が多くあるはずである。また、他の事例で、我々の国境にイグアスの滝がある。世界の七不思議の中の一つだ。中国はイグアスの滝まで高速鉄道が必要だという。しかし、このプロジェクトはパラグアイ政府だけでは出来ない。このような事案に外国の国々が投資すれば開発時に出る付加収益を、その国が十分に受けるので、お互いが損をする商売ではない」

韓国人の高い教育熱を学びたい

韓国はどんな国だと思うか。平素の韓国に対するイメージは。

 「韓国はとても魅力的な国だ。何より低開発国から、今の先進国に飛躍的に発展を遂げてきた韓国に対し、パラグアイ国民は模範的国家と思っている」

パラグアイ開発に、韓国経済復興のモデルを積極的に投入する考えはあるか。

「韓国は、本当に世界の多くの国の模範になる国だ。我々は韓国と同じように急成長を遂げるとは考えない。しかし、明らかなのは、韓国人の熱情を学びたいということだ。特に韓国人を今の富国に導いた原動力が「教育」に対する熱情だと考える。我々も歴史教育に対する投資を強化し、韓国のように民間部門を通した誘致に力を注ぐ計画である」

ルゴ前大統領が2008年と2012年の2回にわたり韓国を訪問している。昨年が韓国-パラグアイの修交50周年だったが、韓国を訪問する計画はないのか。

「私が大統領に当選してまもなく、朴槿恵大統領から祝賀メッセージを受け嬉しかった。朴大統領からの招請があれば、喜んで韓国を訪問したい」

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